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技術開発情報

3次元熱間曲げ焼入れ(3DQ)

3次元熱間曲げ焼入れ(3DQ)とは

3DQ技術は、いろいろな形状の鋼管(丸管、角管、各種異形鋼管等)を、局部的に加熱して曲げ加工し、直後に水で急冷して焼入れをおこなう連続プロセスです。金型を用いずに、複雑な形状の超ハイテン鋼管部材を製造できるという特徴があり、鋼管の冷間上の強度の鋼管部材の製造を可能にする技術です。今回完成 した量産加工技術では、曲げ加工にロボットを用いることで、設備のコンパクト化と低コスト化を図っています。ロボット技術は株式会社安川電機と共同開発しました。

3次元熱間曲げ焼入れ(3DQ)
3次元熱間曲げ焼入れ(3DQ)

3次元熱間曲げ焼入れ(3DQ)のメリット

自動車の車体は、鋼板をプレスして作るのが現在の常識です。鋼管のような断面が閉じた部材で車体骨格をつくると、曲げやねじりに対する剛性が上がり、軽量で安全な車体を作れることは従来からわかっていました。ところが、ハイテン鋼管には加工が難しいという問題があります。曲げ加工できる鋼管は最高でも980MPa 級にとどまり、しかも複雑な形状に加工することは困難でした。一方、アルミ製の閉じた断面の部材は実用化されていますが、コストが高く、量産車での採用は限定的でした。
3DQ技術は、複雑な形状の超ハイテン鋼管部材を高効率で製造できる画期的な技術で、部材を最大で50%程度軽量化することが可能となり、軽量で、強度が高く、そして安全性の高い車体の低コストでの製造を実現するとともに、自動車の車体の設計思想を大きく変える潜在可能性のある技術です。